伝道掲示版から

境内の北、旧中山道に面した道ばたに伝道掲示版があります





伝道掲示板には1ヶ月にひとつの言葉を紹介しています。経典からの引用であったり、詩や小説のなかの言葉であったりします。 道ばたの1メートル四方の掲示版ではお伝えできない、ことばの周辺は「今月のことば(blog版)」をご覧ください。


平成18年1月からのことばの記録です

掲示日 ことば 出典
R06.10.1 お寺の掲示板のことばは国境を越える   江田智昭
R06.9.1 スマホを持つ手に数珠を持とう 松岩寺住職オリジナル
R06.8.1 炎天や念珠りぎりて身を支ふ 越前春生
R06.7.1 私は不思議でたまらない、黒い雲からふる雨が、銀にひかっていることが 金子みすゞ
R06.6.1 濡れながら若者は行く楽しそうに濡れゆくものを若者と言う 永田和宏
R06.5.1 手放してみて 初めてそれに気づくことができる ネルケ無方
R06-4-1 ひとの生をうくるはかたく/やがて死すべきものの/いま生命(いのち)あるはありがたし/正法(みのり)を耳にするはかたく/諸仏(みほとけ)の世に出つるもありがたし 友松圓諦訳『法句経』182
R06-3-1 花びらは散っても花は散らない 金子 大栄
R06-2-1 始めたことは必ず終わる 田口ランディー
R06-1-1 蒔かぬ種は生えぬ 井原西鶴
R05-12-1 生ぜしも死するもひとり柚子湯かな 瀬戸内寂聴
R05-11-1 古いものを喜んではならない。また新しいものに魅惑されてはならない。滅びゆくものを悲しんではならない スッタニパータ
R05-10-1 学問は底の知れざる技芸なり 憂鬱は花を忘れし病なり 牧野富太郎
R05-9-1 泳ぎても泳ぎても此岸かな 上田 克彦
R05-8-1 元来室内の灯し火は、 冬は幾らか明るくし、 夏は幾らか暗くするべきである。 谷﨑潤一郎『陰翳礼讃
R05-7-1 お経を読んでも つかめはしない(教外別伝=きょうげべつでん)。 言葉で言っても 書いてもだめだ(不立文字=ふりゅうもんじ) 。ほんとの自分を しっかりつかむ(直指人心=じきにんしん) 。それができたら みな仏(見性成仏=けんしょうじょうぶつ) 重松宗育著『禅の贈りもの』より
R05.6.1 真の豊かさはジョークを言う瞬間に似ている。一瞬の好機をのがすと二度とチャンスはめぐってこないし、準備をしておくこともできない ブライアン・バークガフニ著『庵』より
R05.5.1 ものは分けあうと少なくなるが、苦しみや哀しみは分けあうと軽くなる。喜びは分けあうと大きく広がる 加藤朝胤藥師寺管主
R05.4.1 草鞋よ/お前もいよいよ切れるか/今日/昨日/一昨日これで三日履いて來た/履上手(はきじやうず)の私と出來のいいお前と/二人して越えて來た/山川のあとをしのぶに/捨てられぬおもひもぞする 若山牧水『みなかみ紀行』より
R05.3.1 人々の嘆きみちみちるみちのくを心してゆけ桜前線    長谷川櫂『震災歌集』より
R05.2.1 福は内 鬼も内 鬼を追いはらうだけでは、どこかへ行って悪事を働くかもしれない。鬼も福にかえるのが、仏教の慈悲。 中村元編著『仏教行事散策』より
R05.1.1 一人では何もできない。しかし、その一人が始めなければ、何もできない。 松原泰道
R04.12.1 こうして生きていることは、只だ事ではない。それは無常という素早さの中にある。時間は人間が立ち止まることを許さない。どうして迂闊に毎日を送ることができようか 『伝灯録』の言葉の西村恵信師の現代語訳
R04.11.1 手を拍(たた)く 魚は出てくる 鹿は逃ぐ 
下女は茶をくむ 猿沢の池
詠み人しらず
R04.10.1 ボケたりと 目にはさやかに 見えねども 物忘れにぞおどろかれぬる 小島ゆかり
R04.9.1 生まれによって賤しい人となるのではない。生まれによってバラモンとなるのではない。行為によって賤しい人ともなり、行為によってバラモンとなる 「ブッダのことば(スタッニパータ)」
R04.8.1 蝉はやがて死ぬのだが、今日死のうが明日死のうが、そういうことには蝉は頓着しない。持っておる全部を吐き出して、ジューとやるところに、いわれぬ妙がある。 鈴木大拙
R04.7.1 君看よ双眼の色 語らざるは 愁いなきに似たり 作者不詳
R04.6.1 昨日が見えない者には明日も見えないのです 五木寛之
R04.5.1 自ら物を買う時は再考を要し、人に物を施す時には再考すべからず。 真渓涙骨(またに・るいこつ)
R04.4.1 花は誰のために開くか。花を知るなら一度見れば済むはずであるそれを毎年のように繰り返し見に出かけるのは、一年一年と変わっていく自分を見るためではないか。 西村恵信
R04.3.1 仏はつねにいませども うつつならぬぞ あわれなる 人の音せぬ暁に ほのかに夢にみえたまう 梁塵秘抄
R04.2.1 雪の頃ともなれば、花は既に吾々を待っている
「雪 イトド深シ 花イヨヨ近シ」
柳宗悦
R04.1.1 ふじの山 夢に見るこそ 果報なれ 路銀もいらず 草臥もせず 油煙斎永田貞柳
R03.12.1 鐘を暁に撃つときは、則ち長夜を破り睡眠を警(いまし)む。暮に撃つときは、則ち昏衢(こんく)を覚(さま)し冥昧(めいまい)を疎(のぞ)く。綜じて一百八下(打)
禅林象器箋
R03.11.1 形見とて 何かのこさん 春は花 夏ほととぎす 秋はもみぢば 良寛
R03.10.1 菊を採る東籬の下 悠然として南山を見る 陶淵明
R03.9.1 わたしの まちがいだった/わたしのまちがいだった/こうして草にすわれば それがわかる 八木重吉
R03.8.1 生まれて来る姿は一つだが、死んでゆくかたちはさまざまである 山田風太郎
R03.7.1 禅は「生活の技術」 イサム・ノグチ
R03.6.1 六月に松風を買わば、人間恐らく価無からん 普燈録
R03.5.1 薔薇はなぜという理由なしに咲いている。 薔薇はただ咲くべく咲いている。 薔薇は自分自身を気にしない。 ひとが見ているかどうかも問題にしない シレジウス
R03.4.1 お釈迦様の尻まだ青き産湯かな 正岡子規
R03.3.1 一切衆生、みな日の没するを見よ。まさに想念を起こして正座して西に向かい、あきらかに日を観ずべし    日想観文
R03.2.1 形成されたものは、滅することを性質とする。怠ることなく成し遂げよ。 『大般涅槃経』
R03.1.1 ひとびとはかぎりなくいます/きっとすくいます/ぼんのうはつきません/きっとなくします/おしえはまだまだあります/きっとまなびます/さとりはかならずあそこにあります/きっとなしとげます 伊藤比呂美訳
「四弘誓願文」
R02.12.1 ただ過ぎに過ぐるもの、帆かけたる舟。人の齢。春夏秋冬。 『枕草子』
R02.11.1 変わらぬ自分というものがどこかにあるという思いは、自分を永遠の存在だと考えたがる私たちの勝手な思い込みだ 釈迦
R02.10.1 蝶が飛んでいる、葉っぱが飛んでいる。この世このまま大調和。 河井寛次郎
R02.9.1 仏は鏡の如し、うつる影は衆生に似たり、鏡に影うつれども、根本鏡は物をきらわず。されば火うつれども鏡やけず、水うつれども鏡ぬれず 夢窓国師
R02.8.1 水脈の果て炎天の墓碑を置きて去る 金子兜太
R02.7-1 人生が終わる時、最後まで自分では捨てられなかったものを、捨ててくれる人がいる。捨てないことも、信頼の証。 福田和代
R02.6.1 天は植木も雑草も、同じように育てる。人は雑草を除いて、有用の草木だけを育てる。
二宮尊徳
R02.5.1 コントロールできないことについてはジタバタしないに限る。世の中には「どうしようもないこと」というのがある。 楠木 建
R02.4.1 長の日を乾く間もなし誕生仏   小林一茶
R02.3.1 山川(さんせん)、域(ところ)を異にするも、風月(ふうげつ)は天を同じくす 『宋高僧傳(鑑真伝)』
R02.2.1 川の深きところを捨て、橋を架けて、流れを渡る者こと、賢き者なり 釈尊
R02.1.1 やがて出づる日を待ちをればこの年の序章のごとく空は明けゆく  上皇后さま
R01.12.1 看よ 看よ 臘月 盡く 『虚堂録』
R01.11.1 人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、未来は常に過去を変えてるんです。 平野啓一郎
『マチネーの終わりに』
R01.10.1 どうして道は続いている?/確かめたくて道になる/どうして空は高いんだろう?/どうしてあの子泣いているの?まずは なりきってみるの/何かわかるかもしれない/ほらね なりきってみたら/はるか 世界は広がる 佐藤良成
R01.9.1 感激だけなら誰でもする。発心することも、さしてむつかしいことではない。が、その時の 気持ちを、一生保つというのは決してやさしいことではありません。白洲正子 白洲正子
R1.8.1 蓮葉(はちすば)の 濁りにしまぬ 心もて なにか露を 
玉とあざむく
僧正遍昭
R1.7.1 一点の 偽りもなく 青田あり 山口誓子
R1.6.1 雲を追ひ 雨を衣に きる人は 晴るばる空に 裸にぞなる 大灯国師
R1.5.1 一つの場所から他の場所へ移ってみたところで、自分からぬけだせるもんじゃない ヘミングウェイ・日はまた昇る
H31.4.1 あめつち に われ ひとり ゐて たつ ごとき
この さびしさ を きみ は ほほゑむ
会津八一
H31.3.1 春の枝に花あり 夏の枝に葉あり 秋の枝に果あり 冬の枝に慰めあり 内村鑑三「寒中の木の芽」より
H31.2.1 神垣やおもひもかけずねはんぞう 松尾芭蕉『笈の小文』
H31.1.1 福を求めたいという欲心さえ捨てれば、それなりの福を得ることで満足できる   夢窓国師
H30.12.1 行く年しかたないねていよう 渥美清句集
H30.11.1 さあ、気持ちを切り替えるのよ。今、目の前にあることをしなさい。「今に」気持ちを集中するの 森下典子
H30.10.1 すぐに古びるがらくたは
我が山門に入るを許さず
茨木のり子詩集より
H30.9.1 六十、七十は洟垂れ小僧 八十になって一人前 男盛りは 
百を過ぎてから
大西良慶
H30.8.1 戦争が終わった日、パパは十三才、中学の2年。/銃をとるだけが戦争じゃない/上級生のビンタ、水びたしの本、/妹と別れてくらすことも、みんなパパの戦争だった。/君に戦争があるか。/君よ、今を大切にせよ 大島渚
H30.7.1 今日までのことは問題外として、今日からのことを一言でいい表してみよ 雲門禅師
H30.6.1 悪を為すは/おのれ自らなり/心を浄めるのも/おのれ自らなり/汝みずから努めるべし/諸仏はただ導びくに/過ぎず  鈴木大拙訳『因果の小車』より
H30.5.1 人は口の中に斧をもって生まれてきている  悪いことばを口にすれば その斧で自分も他人もきりつけてしまう 正法念處経
H30.4.1 花御堂の 花しほれたる 夕日哉 正岡子規
H30.3.1 桜の下で はじめましてと言い 若葉の下でおはようと会う
紅葉の下で がんばろうと誓い 梅の下で さよならと言う
ひさしぶりと言える日がくるまで 長い道を行くだろう
中学3年生 M
H30.2.1 村にあれ 森にあれ 窪地にあれ 高地にあれ 良き人の住む地はいずこもたのし  朝比奈 宗源
H30.1.1 初暦 知らぬ月日の 美しく 吉屋 信子
H29.12.1 過去は変えられないけれど、過去の捉え方で今と未来は変えられる 入江 杏
H29.11.1 あかあかや/あかあかあかや/あかあかや/あかあかあかや/あかあかや月 明恵上人
H29.10.1 善を成すに それをあからさまにするは己のための善であり、真の善にあらず 伊集院靜『琥珀の夢』
H29.9.1 一大事申すは今日只今の心なり
それをおろそかにして翌日あることなし
正受老人『一日暮し』
H29.8.1 人びとがみんな、きっと澄みきった心を、持てますように 普回向の超訳
H29.7.1 どれほどの苦しみも一日でけと思えば耐えやすい。
楽しいこともまた一日だけと思えば耽ることがない
正受老人『一日暮し』
H29.6.1 すぐに役にたつものは、すぐに役にたたなくなる 小泉信三
H29.5.1 ナンニモイラナイ/なんにもいらない/何にもいらない/三遍となえておじぎする/欲ばりおりんの朝のお経 石垣りん
H29.4.1 むかしむかし三千年/花さきにおう春八日/ひびきわたったひと声は/天にも地にも/我ひとり 『花まつり行進曲』より
H29.3.1 彼の岸に到りしのちはまどかにて男女のけじめも無けむ 斎藤茂吉
H29.2.1 ひとびとはかぎりなくいます。きっとすくいます。ぼんのうはつきません。きっとなくします。おしえはまだまだあります。きっとまなびます。さとりはかならずあそこにあります。きっとなしとげます。 伊藤比呂美『読み解き「般若心経」』
H29.1.1 一切の生きとし生けるものは 幸福であれ安穏であれ安楽であれ スッタニパータ
H28.12.1 豊かな世の中とは、どんなテーマでも「品のあるユーモア」できちんとふざけられる世の中のことだと思うのです。 ヨシタケ シンスケ
H28.11.1 一神教が「信じる」宗教ならば、日本人のそれは無宗教というより「感じる」宗教なのかもしれない。魂の実存は信じないが感じる。だから祈る 山折哲雄
『悪と日本人』より
H28.10.1 神さまや仏さまが/ほんとうにいらっしゃるかどうかでも あの合掌したときのやすらぎは/どこからくるのでしょうか右の手の悲しみを/左の手がささえ/左の手の決意を/右の手がうけとめる 高田敏子
『月曜日の詩集』
H28.9.1 仏壇に アリガトマシタ彼岸の子 矢島渚男
H28.8.1 ちょうちんにあかりをつけておぼんです 子ども俳句歳時記
H28.7.1 春に百花あり 秋に月あり 夏に涼風あり 冬に雪あり 『無門関』より
H28.6.1 道をつくろう。世界が生まれたとき、そこに道はなかったばすだ。たくさんの人が歩けば、その足跡はやがて道になる テレビCMより
H28.5.1 五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする 萩原朔太郎
H28.4.1 春風を以て 人に接し
秋霜を以て 自ら粛(つつし)む
佐藤一斎
『言志四録』
H28.3.1 さくらだといふ/春だといふ/一寸、お待ち/びこかに/泣いている人もあろうに 山村暮鳥
H28.2.1 愚かな者を 道伴れとするな 独りで行くほうがよい
孤独に歩め 悪をなさず 求めるところは少なく
林の象のように
仏陀
H28.1.15 利己まみれの自分の心を美しく磨き、しっかりと帆を張っておくと他力の風を受け、人間の力を越えた力を得ることができる 稲盛和夫
H28.1.1 元旦や 吾新たなる 願あり 夏目漱石
H27.12.1 船乗りが北の方向を見失なっても 羅針盤の針が教えてくれる 久米是志著作より
H27.11.1 戒語(慎むべきことば)/老人のぐとき。若いもののむだはなし。はやりことば。 良寛『はちすの露
H27.10.1 山高きが故に 貴からず 樹あるを以て 貴しとなす 実語教
H27.9.1 遊ぶ子の/帰るを待ちて/夕暮の/門に立ち居る/母は菩薩よ 大西良慶
H27.8.10 八月十五日/真幸く(まさきく)/贅肉あり 池田澄子句集『ゆく船』
H27.8.1 留守と言え/ここには誰も/居らぬと言え/五億年経ったら
帰ってくる
『高橋新吉の詩集』
H27.7.1. 俺達は同じ人間やろ? 間違ってる人間がおったら、それ面白くないでって教えたらな。人が嫌がることは、やったらあかんって保育所で習ったやん 又吉直樹『火花』
H27.6.1 真理は/言説を離れ/思惟を離れ/分別を離れ/取捨選択を離れている 中峰明本
『山房夜話』より
H27.5.1 二度とない人生だからといって/みんなうまくは生きられない/寄り道だってしたくなるさ/それが無駄だとわかっていても 泉谷しげる 『二度とない人生だから』
H27.4.1 禅とは平気で死ぬことだと思っていたら、平気で生きることであった 正岡子規
『病状六尺』
H27.3.1 春はあけぼの/やうやうしろくなり行く/山ぎわすこしあかりて/むらそきだちたる/雲のほそく/たなびきたる 清少納言『枕草子』
H27.2.1. 人はその人それぞれの旅をする。旅において眞に自由な人は人生において眞に自由な人である 三木清
『人生論ノート』
H27.1.1 初心とは/いつで帰れる/貌をして/傍らにありて/すでに帰れず 馬場あき子
H26.12.1 勢、使い尽くすべからず/福、受け尽くすべからず/規矩、行じ尽くすべからず/好語、説き尽くすべからず 『大慧武庫』
H26.11.1 うらを見せ/おもてを見せて/ちるもみぢ
吹く風に/舞ふいちやうの葉/秋の日を/表に裏に/浴びてかがやく
良寛と雅子妃
H26.10.1 もしかしたら/にんげんがえらいのは/かなしくても/つらくても/しにたくても/いきているからかもしれない 内田麟太郎 『ぼくたちは なく』
H26.9.1 釈尊は人生をいかに生きるべきかを説かれた、人生相談の達人のような方だった 森本公誠
H26.8.1 死を忘れると、生がぼやけてくる 青山俊董
H26.7.1 自分の救済者は、自分自身である。他の誰が救ってくれようか。自分を正しく制御してはじめて、人は得難い救済者を手に入れるのだ 法句経160
H26.6.1 型破りなことをやろうと思うなら、まず型をよくしらなければ型破りなことなどできない 一龍斎貞水
H26.5.1 神といひ/仏といふも/世の中の/人の心の/ほかのものかは 源実朝
金槐和歌集
H26.4.12 仏法遙かにあらず、心中にして即ち近し 弘法大師空海
『般若心経秘鍵』
H26.3.26 大勢の見物人が押し寄せる名所の桜など、ちっともありがたくない人に知れずとも、ひっそり咲いている山桜のほうが気高く美しい 本兼一著 
『命もいらず名もいらず』
H26.3.1. 雪あたたかくとけにけり/しとしとしとと融けゆけり/ひとりつつしみふかく/やはらかく/木の芽に息をふきかけり/もえよ/木の芽のうすみどり/もえよ/木の芽のうすみどり 室生犀星
『抒情小曲集』
H26.2.1 せっかく生まれてきたのだもの/絶望するのはもったいない/なんとかなるさと辛抱して/まぐれ・幸運・喜怒哀楽/とにかく一日生きてみて/明日は明日で/また生きる やなせたかし
『たそがれ詩集』
H26.1.1 一という はじめの数に ふみ出す 日なり今日なり 正しくあらん 九條武子
H25.12.1 ともかくも あなた任せの 年の暮 一茶『おらが春』
H25.11.1 からっぽのうつわのなかに、いのちを注ぐこと。それが、生きるということです。 日野原重明
十歳のきみへ』
H25.10.1 自らを頼りとし、法(真理)を頼りとしなさい 釈尊
H25.9.1 仏教のご利益とは思いがけない幸運のことではなく、逆境に向き合ったときにその苦難を受け止める力を持てることである 藤野宗城
H25.8.1. 蓮池や 折らで其のまま 玉まつり 松尾芭蕉
H25.7.1 汚水の中に美しい蓮華が生えるように、美しい花だけを採って、汚水は取り入れてくれるな 鳩摩羅什
H25.6.1 仏道修行には/具足はいらぬ/松風に睡りをさまし/朗月を友として究め来たり究め去るべし 明恵上人
H25.5.1 青空の/もと楓の/ひろがりて/君亡き夏の/初まれるかな 与謝野晶子
H25.4.1 花は咲く/誰が見ていなくても/花のいのちを/美しく咲くために/人は人であるそのことのために/生きているかしら 高田敏子『あなたに』
H25.3.1 私は梅 あなたは桃 どこかで一つに融け合っている  融け合いながら 私は梅に咲き あなたは桃に咲く 榎本 栄一
H25.2.1 愚かな者が 自分が愚かであると 自覚するならば 彼はそのことによって 賢者となる 法句経63
H25.1.1 心の直きこと箭の如く 善を積み仁をほどこす 奢らず足るを知る 是れを名づけて福神と名づく 遂翁元盧(江戸時代の禅僧)
H24.12.1 自分が生まれる前に起きたことを知らないでいれば、ずっと子どものままだ キケロ/古代ローマの政治家・哲学者
H24.11.1 善に大小無く、ただ久しく長きを貴ぶ。日日これを増し、月月これを累(かさね)る。善多きは即ち行(おこな)い広く、行い広いは即ち福崇なり 雲棲(衣+朱)宏 『雲棲法彙』第11巻
H24.10.1 人間一生は誠に俄にわずかの事也。好いた事をして暮らすべき也 夢の間の世の中に、好かぬ事ばかりして、苦を見て暮らすは愚かなること也 山本常朝(『葉隠』の口述者)
H24.9.1 汝の道を歩め。そして、人びとをしてその語るに任せよ ダンテ『神曲』
H24.8.10 亡き母の位牌の裏のわが指紋 さみしほぐれゆく夜ならむ 寺山修司
H24.7.15 家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にもす住まる。暑きころ、わろき住まいは、堪え難き事なり 『徒然草』第55段
H24.6.1 気を静めて 冷静になってから 熱狂していた時を 思い起こすと 熱狂していた時には 分からなかったことに 気づくものだ 『菜根譚』
後集16
H24.4.30 わが娘へ「人がみんな右へ行ったとしても、自分がしんじるならば、ひとりでも左へ行くんだよ」 蜷川幸雄
H24.4.4 花無心ニシテ蝶ヲ招ク/蝶無心ニシテ花ヲ尋ヌ/花開ク時 蝶来リ/蝶来ル時 花開ク/吾モ亦人ヲ知ラズ/人モ亦 吾ヲ知ラズ/知ラズ帝則ニ従ウ 良寛
H24.2.21 人間は年老いて老老醜のみじめさを味あわねばならないが、梅は年老いてますます深みを増す。梅のように生きたい 小倉遊亀
H24.2.1 これが自分の境地だと腰を据えておさまる心がなくして、与えられたる所に従って生き、しかあるがままの時に即して振舞ふ 荻原井泉水
H24.1.1 ふりつもる/み雪にたへて/いろかえぬ/松ぞををしき/人もかくあれ 昭和天皇御製
H23.12.6 彼は自分がどこから来たのかよく知らない。どこへ行くかはなおさらである ゲーテ
『エグモント』
H23.11.1 他人の過失を見るなかれ/他人のしたことと/しなかったことを見るな/ただ/自分のしたことと/しなかったことだけを見よ 法句経第1章50
H23.10.1 みんな知ってる空を眺めて/みんな知ってる歌をうたう/だけどおれにはおれしかいない/そうだおれにはおれしかいない/おれはすてきなひとりぼっち 谷川俊太郎
『うつむく青年』
H23.8.25 天才への扉は必ず平凡な日常のどこかにあるはずなのだが、凡人には決して見えない 豊田泰光
H23.8.1 人の心は暖房より温かいし、きっと冷房よりも涼しい。そんなことを感じる今年のお盆であってほしい 玄侑宗久
H23.7.1 寒い暑いを避けることは/できないのだから/寒い時は冷やせ/暑い時は燃えろ 碧巖録 第四三則洞山無寒暑
H23.6.1 ふりむくな/ふりむくな/後ろには/夢がない 寺山修司
H23.5.10 窮すればすなわち変じ、変ずればすなわち通ず 易経
H23.4.1 水はよく舟をうかべ/また舟をくつがおす/薬よく病をなおし/また身命を害す/万般ことごとくしかなり 飲光慈雲(1718~1804)
H23.3.1 波を静めなければ/川底の宝石は/見つからない/同じように/心を澄まさなければ/真実の自己は見えない 坐禅儀
H23.2.1 負けることが悪いのではない。全力を尽くさなかったことが悪いのだ 山本兼一著『命もいらず名も入らず
H23.1.1 ひとりで見る夢は/ただの夢/みんなで見る夢は/現実になる 小野洋子
H22.12.15 冬の水 一枝の影も 欺かず 中村草田男
H22.11.1 一つのたいまつから/何千人の人が/火をとっても/、そのたいまつは/もとのとおりであるように/幸福はいくら/分け与えても/減るということがない 四十二章経
H22.9.29 初秋や/見入る鏡に/親の顔 村上鬼城
H22.8.27 仏教は/拝みなさいとか/祈りなさいなどと/言っているわけではない。気づきなさい。/目覚めなさいと言っている 藤田徹文
H22.8.10 てりつづく/うらぼんの日の/ゆうべなり/涼しかれとて/墓に水うつ 不詳
H22.7.11 みずのたたえのふかければ/おもてにさわぐなみもなし/ひともなげきのふかければ/いよよおもてぞしずかなる 高橋元吉
H22.6.1 教養のないところに幸福なし/教養とはハニカミを知ること 太宰治
H22.5.1 日頃からよく勉強し、よく考え、大事なときに、そういったものをすべて捨て去って自然体になる 井上ひさし
H22.3.15 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは 正岡子規
H22.2.15 このかなしみを/よし とうべなうとき(肯定する時)/そこにたちまちひかりがうまれる/ぜつぼうとすくいの/はかないまでのかすかなひとすじ 八木重吉
H22.1.15 仏教に於て観ずると云ふことは、対象的に外に仏を観ることではなくして、自己の根源を照らすこと、省みることである。外に神を見ると云ふならば、それは魔法に過ぎない 西田幾多郎
『場所的論理と宗教的世界観』
H22.1.1 花はすでに芽の中にあり、人の性格は三つ児から始まる。今年の事業は今日の決心から起こる 新渡戸稲造
H21.12.23 大晦日/定めなき世の/定めかな 井原西鶴
H21.11.1 耳を信じて目を疑ふは俗の常の弊なり 平家物語三
H21.10.1 一番大事なことを/誰にでもわかる言葉で/語れる人のことを/本当の学者と/呼ぶのではないのか 渡部泰明『和歌とは何か』
H21.9.1 若くして学べば/老いて衰えず/老いて学べば/死して朽ちず 佐藤一斎『言志録』
H21.8.1 よき人生は/日々の/丹精にある 松原泰道
H21.7.1 夏は涼しく/冬はあたたかに/刻限は早目に/天気にても雨の用意 利休七箇条のうちの4つ
H21.6.1 あなたは変われる 法務省更生保護ポスター
H21.5.1 風車/風が吹くまで/昼寝かな 広田弘毅
H21.3.23 春に桜が必ず咲く国に生まれてラッキーでした。ここの桜のように、一年にたった一回でもいい。人をこんなに喜ばせる、仕事ができれば。なんて思いました 太田恵美「そうだ京都行こう」のコピー
H21.2.15 師に逢いて学ばざれば、去りて後、悔ゆる。/賢に逢いて交わざれば、別れて後、悔ゆる。(途中略)/君に勧む、平生悔い無からんことを 雲居希膺禅師書簡
H21.1.20 自己を護る者は他の自己をも護る。だから自己を護れ 増支部経典 Ⅲ
H21.1.1 去年今年/貫く棒の/如きもの 高浜虚子
H20.12.1 徒に/過ぎし月日の/しのばれて/殊更をしき/年の暮れかな 新渡戸稲造
H20.11.1 規矩作法、守りつくして 破るとも 離るるとても  本をわするな 千利休
H20.10.1 いかなる時も 怨みは 怨みによってしずまらず怨みなきによってしずまる 法句経 第1章
H20.9.1 人生の持ち時間に/大差はない/問題は/いかに深く/生きるかである 城山三郎著 『静かに 健やかに 遠くまで』
H20.8.11 いくたびも/背きし父の/墓洗ふ 西岡正勝
H20.7.23 重イモノナアニ/海ノ砂ト悲シミ。 短カイモノナアニ/昨日トアシタ 。モロイモノナアニ/花トワカサ 。深イモノナアニ/海ト真理 不詳
H20.6.1 心の持ちようは、カラリと晴れて、かくしだてなどせぬがよい。自分の腕まえは、ソッとしまって、ひけらかしたりせぬがよい 菜根譚Ⅲ
H20.5.1 この不思議ないのち 今生かされて いきている 松原泰道
H20.4.1. 人を離れて道はなく、道を離れて人はない。道は前にある、まっすぐに行こう 種田山頭火
H20.3.1 闇の中にいたのでは闇はみえない。光があってはじめて闇の存在がわかる 奈良康明
H20.2.1 智者は路を離れて道を得、愚者は路を守りて道を失う 槐安国語
H20.1.1 年の計は、春からはじまる。まかぬ種ははえぬ。秋の収穫は、春と夏の努力の成果である 柳田聖山『禅語の四季』
H19.12.1 吉日に悪をなすに 必ず凶なり/悪日に善を行うに/必ず吉なり/吉凶は人によりて日によらず 徒然草九十一段
H19.11.1 生みたての 卵掌におく 秋の暮 中川宋淵老師
H19.10.1 静かに行く者は健やかに行く/健やかに行く者は 遠くまでいく 城山三郎『静かに健やかに 遠くまで』
H19.9.3 人はみずからを深く思い/量を知って食をとるべし/さすれば、苦しみし少く/老ゆることおそく/壽ながからん 雑阿含経42
H19.8.10 山鳥のほろほろと鳴く/声聞けば/父かとぞ思ふ/母かとぞ思う 行基菩薩
H19.7.15 もともと地上には、道はない。歩く人が多くなれば、おのずとそれが道になるのだ 魯迅『故郷
H19.5.15 かぜとなりたや/ はつなつのかぜとなりたや/ かのひとのまへにはだかり/ かのひとのうしろよりふく/ はつなつのはつなつの/ かぜとなりたや/. われは草なり 川上澄生
H19.4.20 過去を追うな/未来を願うな/過去は過ぎ去ったものであり、未来はいまだ到っていない/現在の状況をそれぞれによく観察し明らかに見よ/今なすべきことを努力してなせ 中部経典 4.31
H19.3.25 ちるさくら/のこるさくらも/ちるさくら 良寛
H19.3.1 いくら先を見つめたって/そんなところに未来はない/未来を見たければ/自分たちの過去を探しなさい/過去の失敗の泥の中に/未来を開く鍵がある 藤沢武夫
元本田技研副社長
H19.2.1 ねがはくは/花のしたにて/春死なむ/そのきさらぎの/望月のころ 西行
H19.1.15 あなたが他の人々の幸福のために働けば、あなた自身に永遠の幸せが保証されるだろう ダライラマ14世
H19.1.1 りんとした 寒さなりけり 今朝の春 祇徳
H18.11.1 道徳なき経済は罪悪である。経済なき道徳は寝言である 二宮尊徳
H18.8.31 友とするにわろき者七つあり。一つには高くやんごとなき人。二つには若き人。三つには病なく身強き人。四つには酒を好む人。五つには猛く勇めるつはもの 徒然草百十七段
H18.10 与え難きを能く与え/作し難きを能く作し/忍び難きを能く忍ぶ/これ親善の友なり 仏教経典『四分律』より
H18.8.1 よき友三つあり。一つには物くるる友。二つには医師。三つには智恵ある友。 徒然草百十七段
H18.7.13 手をかけないと/さびついてしまう/気にかけないと/失ってしまう 妙心寺派刊『正法輪』より
H18.5.18 薔薇ノ木ニ/薔薇ノ花サク/ナニごトノ不思議ナニケレド/薔薇ノ花/ナニゴトノ不思議ナケレド/照リ極マレバ/木ヨリコボルル/光リコボルル 北原白秋
H18.4.30 最上の徳は無為であり、わざとらしいところがない。低級の徳は有為であり、わざとらしいところがある 福永光次訳『老子』
H28.4.1 桜ばな/いのち一ぱいに/咲くからに/生命をかけて/わが眺めたり 岡本かの子『欲身』
H18.3.14 手を振る、手をつなぐ、手を合わせる。どれも手のひら大のコミュニュケーションです 長塚京三
H18.2.15 美しい空/きれいな水/何でもない挨拶のことば/当たり前のことほど/難しいものはない 柳田聖山/『禅語の四季』
H18.1.15 旅人よ 道は/きみが歩いた足跡だ/それだけのことだ 旅人よ/そこに道はない/道は歩きながらつくられる アントニオ・マチャード
H18.1.1 何となく/今年はよいこと/あるごとし/元日の朝/晴れて風無し 石川啄木